お産の心得

妊婦


出産エピソードって、十人十色。
子豚ちゃん達は、どんなドラマを経験したのかしら?

私の初産の話。

予定日を2日ほど過ぎた日が検診だったんだけどね。
お腹はパッツパツだけど、全然下りて来てなくて。
こりゃ当分だな。
と思っていたら、お医者さん(60歳過ぎのおじさん)が…。

「僕ね、明後日は手術で、明々後日から出張なんだよね。だから、明日産むか、僕が帰って来るまで待つか、どうする?」

・・・はい…?(-_-;)
・・・いい歳したおっさんが「僕」って。
・・・(゚Д゚;)いやいや、問題はそこじゃない。
・・・どうする?って、私が決めるの?(-_-;)

私が通っていた産婦人科は、お医者さんはその先生一人。
返答に一刻の猶予もなし。

「あ…、じゃあ、明日産みます…。」

そう答えた30分後、全く出てくる気配のない腹の子を無理やり引っ張り出す作戦開始。
子宮口をこじ開けるためのバルーン挿入。
昼の2時。
入れた瞬間、陣痛開始。

・・・いったーい!!(;゚Д゚)
・・・これ、3時くらいには生まれるってこと!?(-_-;)

「はい、じゃあねぇ、今から数時間おきに徐々にバルーンを膨らませて、一晩かけて子宮口を全開にするからね~。」

・・・あ?
・・・おい。おっさん、今なんつった?
・・・一晩だとぉー!?

空耳だと思いたかったけど、看護婦さんの「先は長いからねぇ。」という言葉とともに車椅子に乗せられ病室に連行。

ベッドに横たわるも、痛い。
どんどん痛い。
吐き気もする。
「本でも読んでゆっくりしてねー。」
あら、看護婦さん、優しい♡
・・・って、本なんか読めるかーっ!!
痛いよぉー。
ゲロ出そうだよぉー。
「お饅頭、食べる?」
あら、お義母さん、優しい♡
・・・って、饅頭なんか食えるかーっ!!

2時間後、診察。
「あれー、全然開いてないねー。促進剤追加ね。」

「いやいや先生、促進剤までは要らないでしょ。」

・・・なんて言えるわけない。

やられた人は分かると思うけど、アレは恐ろしい薬だわ。
初産ながら、これは普通の陣痛じゃないと一瞬で分かった。
ヤバい。
こんなんで明日まで生きていられるのか!?

壮絶な一晩の様子は割愛するけど、一言で表現するなら、石川五右衛門上等
きっと話が合うはず。

分娩台に辿り着いた頃には、お天道さまは真上。
そして、いつも私の担当をしてくれていた美智子様似の助産婦さんではなく、別の助産婦さんが仁王立ちでスタンバっていた。

この病院名物 『どすこい鬼がわら』 ←私が命名。

子宮口全開にも関わらず、全くいきみが来ない私のお股を覗き、
「ほら、もう出したいでしょ!?」
「うんこがしたい時の感じでしょ!?」

・・・いえ、全く…(-_-;)

いきみが来ないのに、痛みはもう「殺してくれ」レベル。
無意識に膝を閉じてしまいそうになった私の太ももを、どすこい鬼がわらがバチンッと平手打ち。
「閉じちゃダメでしょ!!赤ちゃんの頭が潰れる!!」

・・・すみません…。

どすこい鬼がわらに吠えられる恐怖も追加された私は、その後、いきみを演技して乗り切った…。

出たくもないのに無理やり引っ張り出された娘は、どすこいの前足に抱かれ「おぎゃー」と泣いた。
やっと終わった…、という安堵と、初めて聞く娘の泣き声に、私は世界中のお母さん方を尊敬したわよ。

・・・何億っていう世界中のお母さん方は、みんなこの痛みに耐えたんだわ…(T_T)
・・・どすこいだって「痛いのは分かるけど頑張って!」っていう気持ちで厳しくしてくれたに違いないわ…(T_T)

「助産婦さん、ありがとうございました。」
「ね?お産って大変でしょ?」
「はい…。」
「でも、みんな耐えられてるから大丈夫よ。」
「本当に女ってすごいですね。助産婦さんのお産も大変でしたか?」

「当たり前でしょ!」

もちろん、そう返って来ると思っていた。

ところが…。
私は心の底から、ツッコミになりたいと思った。

「あ、私、帝王切開だったから、陣痛なかったの。」

・・・ぅぅぅぉぉぉおおおーいいいっっっ!!!!!

というわけで、なんだか納得のいかない初産だったわ~。
あ、ひとつだけ納得いったことがあるわ。

入れたものを出すまでは、分娩台からは逃げられない。

子豚ちゃん達、お産の時は手のひらにこの心得を書いて頑張るのよ!


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